区分マンションと一棟の違い
区分マンションと一棟、どちらにも不動産投資をする上でのメリット・デメリットがあります。区分マンションは比較的小額で投資を始められ、銀行での評価も出やすく融資審査が通りやすいというメリットがあります。反対に他のオーナーとの兼ね合いで、リフォームや入居条件の緩和(ペット可にするなど)が簡単にできないというデメリットがあります。
一方でマンションやアパートを一棟丸ごと購入する場合は、基本的に全室が空室になることはないため、空室リスクがさほど高くないというメリットがあり、リフォームや入居条件の緩和もオーナーの自由に行なうことができますが、購入する金額が大きくなる他、物件修繕のリスクをかかえるなど、物件に関連するリスクは増えてしまいます。投資家として自身の投資スタンスに合った物件を選ぶようにしましょう。
以下に選ぶ際の目安をまとめました。
区分所有のメリットとデメリット
-
メリット…
(1)一番大きなメリットとして挙げられるのは、費用面です。
一棟購入する場合よりも小額で投資を始めることが出来ます。また融資は比較的受けやすいといえます。
(2)売却するときにも、買い手を見つけ安い。
一棟まるまるよりも一部屋単位のほうが小額のため流動性が高く、買い手を見つけやすいというのもメリットとして挙げられます。
-
デメリット…
(1)デメリットは空室による賃料収入ゼロリスクです。
例えば1棟20部屋のマンションを所有していて1部屋が空いている場合は収入5%ダウンです が、1部屋しか所有していない場合には100%ダウン=ゼロです。
(2)災害による損失。
また火災や地震が起きて建物自体を失ってしまった場合、区分所有では土地の持分しか残らないことも大きなデメリットです。
一棟買いのメリットとデメリット
-
メリット…
(1)老朽化した際の修繕がしやすい
一棟の場合オーナーの意思で修繕を行うことが可能です。これにより賃料の下落を抑えたり空室率を改善することが可能になります。反対に区分所有だと、マンションの共用部分や全体についての変更を自分の意思では行えません。所有者全員で意見をあわせるのはとても難しいですし、時間も労力もかかってしまいます。
(2)収益性が安定する
区分所有よりも一棟買いのほうが、1部屋に依存する収入割合度が低く抑えられます。 そのため空き部屋が出てしまうこと自体に対するリスクを小さく抑えることが出来、 収益性を安定させることができます。また賃料設定等を小刻みに行うことができ、利回りも比 較的高めにすることが可能です。
(3)税金の優遇制度を利用できる
不動産投資を事業規模まで拡大すると、税金の優遇制度を利用することが出来ます。投資による収入が不動産所得ではなく事業所得として認められる基準は、「アパート、マンションの場合は10部屋以上」「一戸建ての場合は5棟以上」と定められています。
(4)建物自体が崩壊した場合にも土地が残る
火災や地震などの災害で建物が無くなってしまった場合にも、一棟買いであれば土地だけは残ります。区分所有の場合は土地の持分しか残らないので注意が必要です
-
デメリット…
(1)物件全てを所有する
一棟購入すると言うことは、当たり前ですが条件のいい部屋だけでなく日当たりが悪い部屋や駐車場も所有することになります。また部屋が複数あるので、なかなか100%埋めることが難しいのです。
(2)購入に大きな資金が必要
一棟をまるごと購入するので、区分所有に比べ投資のために必要な資金がとても大きくなります。ですから投資が失敗したときの負債額は区分に比べると一般的に大きくなります。また長い期間ローンを返済し続けるので、金利が上昇するリスクもあります。
(3)損害によるリスクが大きい
火災や地震等の予期せぬ損害を被った場合に色々な場所のマンションを区分所有しておけば、 崩壊や損傷のリスクを小さく抑えることが出来ます。しかし一棟買いでは被害の程度こそあれ建物部分の損害リスクはあります。
まとめ
このようのどちらにしてもメリットもデメリットもあります。自分のスタイルに合うのはどちらか?未来の自分の目標に到達できるのはどちらの道なのか?ご家族や友人、そして信頼できる不動産会社と相談しながら自分に合った投資をしていきましょう。